#81 I/O 2024 - What's new in Android development tools
Google I/O 2024の"What's new in Android development tools"の動画をざっくり解説します。
Gemini in Android Studio
Google I/O 2023で発表されたAndroid Studio botはGemini in Androidになりました。200以上の国と地域で利用可能(Android Studio Botは当初USのみでした)
Geminiを使う際、どこまで情報をサーバーに送信するかの設定ができます。業務でAndroidアプリを作る際はコンテキスト情報を送らない設定にするとよいかも。

Android Studio Koala(IntelliJ 2024.1)
本記事執筆時点でAndroid Studio Jellyfishが安定版になりました。プレビュー版はAndroid Studio Koalaです。本動画はKoalaの新機能紹介がメインでした。
Android Studio KoalaはIntelliJ 2024.1がベース。動画中では2つの新機能が紹介されていました。IntelliJの公式アナウンスはこちら
Sticky lines
エディタの一番上の行にブロックの先頭が表示されるようになりました。XMLでも有効。

Inline breakpoint
list.filter(e -> e.enabled)
のように1行でブレークポイントを2箇所指定できるようなケースで、内側のコードに直接ブレークポイントを設定できるようになりました。今までも設定できましたが、結構面倒でした。

実機をUSBケーブルで繋いだ際、USB 2のケーブルを使っていると次のような警告が出るようになりました。

USB 3でType-C to Type-Cなケーブルは本記事執筆時点で2500〜3000円程度。これなど。
アプリ実行中、ダークモードや言語の変更がAndroid Studio経由でできるようになりました。実機でも動作します(!)。接続が切れるとここで変更した設定は元に戻ります。

レイアウトインスペクタも起動が楽になりました。Running Deviceの上のメニュー部分にアイコンが追加されています。

レイアウトインスペクタではスナップショットがとれるようになりました。後からインポートして確認もできます。

スナップショットをとった後であれば、レイアウト階層を3D表示することもできます。Jetpack Composeも対応しています。

(余談ですが、画面によってはスナップショットを取ろうとするとOutOfMemoryでアプリが落ちることがあります。。。)
Jetpack Composeのプレビュー機能にJetpack Glance(ウィジェットでJetpack Compposeを使うやつ)も対応しました。
プレビューウィンドウはデフォルトがグリッド表示になりました。もちろん従来のリスト表示に戻すこともできます。

また、プレビューの件数が多い場合、表示がlazyになり効率的に表示されるようになったようです。
UI Check
レイアウトのLint的なツールとしてUI Checkが追加されました。プレビューから起動するのでプレビューを作る必要があります。

UI Checkではアクセシビリティなどの確認をやってくれます。Issueを選ぶと該当レイアウトにマークがつきます(動画参照)。
Baseline Profile
Baseline Profileは(Jetpack Compose製)アプリの起動速度を高速化するための技術です。Android StudioのモジュールテンプレートにBaseline Profileが追加されました。

モジュールを追加し、


プロファイラがタスクベースになりました。

Geminiによる開発支援
プロジェクトのContext情報を渡すとメソッド名の提案などの機能が使えるようになります。ですが本記事執筆時点ではAI model is not readyで使えず。。。
Firebase
CrashlyticsにAIアシスト機能が入りました。クラッシュをGeminiに要約させることができます。この要約生成はAndroid Studio経由でも実行できます。
show diff機能がAndroid Studioに追加されました。最新のコミットとクラッシュ発生のバージョンで行数がずれている場合、どのメソッド呼び出しでクラッシュしているかを探るのが大変でしたが、show diff機能で「最新コミットだとこの位置だよ」を教えてくれるようになりました。
クラッシュ再現にAndroid Device streaming powered by Firebaseが便利です。利用料金などはこちらです。この機能はAndroid Studio Jellyfish以降で使えます。
Android Studioのリリースタイミング
Android Studio KoalaはQ3でIntelliJのアップデートに合わせたアップデートが実施され、Q4でfeature dropとしてAndroid関連の新機能が安定版になる予定となるようです。結果、リリースは以前の2倍のペースで実施されるようになります。
